節税

不動産投資と住民税|節税効果・還付・申告方法をわかりやすく解説

不動産投資が住民税に与える影響を解説。損益通算による住民税の節税効果・不動産所得赤字での住民税還付の仕組み・申告上の注意点を初心者向けに説明します。

Estate Serenity Nova Editorial Team2026-06-13更新 2026-06-13

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「不動産投資で節税できる」というとき、多くの人が「所得税の節税」を想定しています。しかし、実は住民税も同時に節税できます。所得税の節税効果だけを見ていると、節税額を過小評価してしまいます。

本記事では、不動産投資が住民税に与える影響を詳しく解説します。

住民税とは

住民税は都道府県と市区町村に納める地方税で、前年の所得に基づいて計算されます。

住民税の計算式:
  住民税 = 所得割 + 均等割

所得割(課税所得に連動する部分):
  都道府県民税: 4%
  市区町村民税: 6%
  合計: 10%(所得割)

均等割(定額):
  約5,000〜6,000円/年(自治体によって異なる)

不動産投資による住民税の節税メカニズム

損益通算で課税所得が減る

不動産所得が「赤字(マイナス)」になった場合、給与所得・事業所得と損益通算できます。この合計所得が減ると、住民税の課税所得も減ります。

住民税節税の仕組み:

①通常の状態:
  給与所得(課税所得): 600万円
  住民税(10%): 60万円

②不動産所得が▲100万円の場合(損益通算後):
  給与所得600万円 - 不動産損失100万円 = 500万円
  住民税(10%): 50万円
  
  → 住民税の節税額: 10万円/年

節税額の計算(所得税と住民税の合算)

合計節税額の計算例:
  課税所得(合算後)が▲100万円下がる場合:
  
  所得税(税率20%の場合): 20万円/年の節税
  住民税(10%): 10万円/年の節税
  復興特別所得税(所得税の2.1%): 0.42万円/年の節税
  
  合計: 約30.4万円/年の節税
  
  → 所得税だけ見ていると20万円だが、
    住民税含めると約30万円の節税になる

住民税の特別徴収(サラリーマンの場合)

サラリーマンが不動産投資で損益通算する場合、住民税の処理には注意点があります。

住民税の徴収方法:
  ①特別徴収(給与から天引き): 会社経由で徴収
  ②普通徴収(自分で納付): 確定申告後に自分で納付
  
  不動産投資による損益通算の効果:
  → 翌年の住民税が減額される(6月〜翌5月の12回分割)
  → 毎月の天引き額が減少

「給与から引かれる住民税が翌年減る」ことを認識する

不動産投資で損益通算した翌年の住民税が下がります。例えば2026年分の確定申告で損益通算をすれば、2027年6月から2028年5月に控除される住民税が減額されます。節税効果は翌年以降に現れる点に注意してください。

住民税の「普通徴収」選択で副業がバレにくくなる

サラリーマンが確定申告をする際、住民税の徴収方法を「普通徴収(自分で納付)」に選択することで、会社に不動産投資の事実が通知されにくくなります

「普通徴収」を選ぶ方法:
  確定申告書の「住民税・事業税に関する事項」欄で
  「自分で納付」を選択する

  → 不動産所得に係る住民税は自分で納付
  → 給与分の住民税は特別徴収(天引き)のまま
  → 会社に送られる特別徴収の通知額に不動産分が含まれない

  ただし: 住民税額が大幅に変わると
         会計担当者が不審に思う場合もある

住民税節税額シミュレーション(年収別)

年収損通算▲100万円の住民税節税損通算▲200万円の住民税節税
400万円10万円/年20万円/年
600万円10万円/年20万円/年
800万円10万円/年20万円/年
1,000万円10万円/年20万円/年

住民税(所得割)の税率は一律10%のため、**所得の圧縮額 × 10%**が住民税の節税額になります。

不動産投資で住民税を節税できないケース

ケース①:不動産所得が黒字の場合

不動産所得がプラス(黒字)の場合は、給与所得に加算されるため住民税は増える方向になります。

ケース②:損益通算できない損失

土地取得に充てた借入金の利子や、生活用資産の売却損は損益通算できない場合があります。

ケース③:青色申告の特典(純損失の繰り越し)

青色申告をしている場合、不動産所得の赤字が給与所得より大きくても、最長3年間の繰り越しが可能です(純損失の繰越控除)。翌年以降の住民税節税にも活用できます。

まとめ:住民税と所得税の節税を合わせて計算する

不動産投資の節税効果を正確に把握するには、所得税+住民税の合算税率で計算することが重要です。

所得税率(課税所得別)住民税(一律)合算税率
5%(195万円以下)10%15%
10%(195〜330万円)10%20%
20%(330〜695万円)10%30%
23%(695〜900万円)10%33%
33%(900〜1,800万円)10%43%
40%(1,800〜4,000万円)10%50%
45%(4,000万円超)10%55%

住民税まで含めた合算税率で節税シミュレーションを行い、投資判断の参考にしてください。

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執筆: Estate Serenity Nova Editorial Team編集部プロフィール) / 更新: 2026-06-13 / 編集方針