税金・確定申告

法人化で不動産投資する節税メリット|個人と法人の徹底比較【2026年】

不動産投資の法人化(会社設立)による節税効果、個人との税率比較、法人設立の手順、デメリットを2026年税制で解説します。

Estate Serenity Nova Editorial Team2026-06-08更新 2026-06-08

おすすめの次の一歩

JPリターンズの公式サイトで詳細を確認するか、当サイトの評判・比較ページで判断材料をそろえてください。

無料相談はこちら

不動産投資で収益が拡大してきたとき、「そろそろ法人化した方が節税になるか?」という疑問が生まれます。個人で持ち続けるか、合同会社(LLC)や株式会社を設立して法人として運営するかは、年収・物件規模・将来の拡大計画によって最適解が変わります。

本記事では、個人と法人の税率比較から法人設立の手順・費用・デメリットまで、2026年の税制をベースに解説します。

個人 vs 法人:税率の違い

不動産投資の収益に対する税率は、個人と法人で大きく異なります。

個人の税率(所得税+住民税)

課税所得所得税率住民税合計税率
〜195万円5%10%15%
195〜330万円10%10%20%
330〜695万円20%10%30%
695〜900万円23%10%33%
900〜1,800万円33%10%43%
1,800〜4,000万円40%10%50%
4,000万円超45%10%55%

不動産所得は給与所得と合算されます。**年収700万円の会社員が年間不動産収入200万円を得た場合、合計課税所得は約700万円超となり、税率は33〜43%**になるケースがあります。

法人の税率(実効税率)

所得規模実効税率の目安
〜800万円(中小法人)約21〜23%
800万円超約30〜33%

中小企業(資本金1億円以下)の課税所得800万円以下の部分は、法人税率が15%(軽減税率)に抑えられます。

法人化が有利になるボーダーライン

個人の課税所得が**900万円超(税率43%)**を超える水準から、法人税率(23〜33%)より個人税率が高くなり、法人化のメリットが出始めます。一般的には「不動産所得が年500万円を超えたら法人化を検討」と言われます。

法人化の主な節税メリット

① 税率の低下

個人の最高税率55%に対し、法人の実効税率は約21〜33%。所得が高いほど法人化の節税効果は大きくなります

② 役員報酬による所得分散

法人が家族(配偶者・子)を役員として登記し、役員報酬を支払うことで、個人に集中していた所得を分散できます。

例:夫の不動産所得2,000万円を法人経由で夫・妻・子に500万円ずつ分配 → 各自の税率が低下し、合計税負担を軽減

③ 経費の幅が広がる

法人は個人に比べて経費として認められる項目が多くなります。

経費項目個人法人
役員報酬×
社宅(社長住居の一部)×○(一部)
生命保険料一部広範に可
退職金(役員)×
交際費一部800万円/年まで

④ 繰越欠損金の活用

法人は赤字を最大10年間繰り越せる(個人は3年)。修繕費・取得費などが集中した年の損失を長期にわたって利益と相殺できます。

⑤ 相続対策としての活用

法人が不動産を保有する場合、法人の株式を相続することになります。不動産を直接相続するより、適切に設計すれば相続税評価額を引き下げられる可能性があります。

法人化のデメリット

① 設立・維持コスト

費目金額目安
合同会社の設立費用6〜10万円
株式会社の設立費用20〜25万円
税理士顧問料(年)30〜80万円
法人住民税(赤字でも課税)7万円/年〜
社会保険料(役員報酬に応じて)役員報酬の約30%

年間維持コストは最低でも40〜100万円程度が必要になるため、節税メリットがコストを上回るかの計算が重要です。

② 法人での融資が難しい

設立初年度の法人は決算書の実績がなく、融資審査が通りにくいです。代表者の個人保証を求められることも多く、完全な分離にはなりません。

③ 手続きの煩雑さ

法人は年次決算・法人税申告・社会保険の手続きなど、個人と比べて事務作業が増えます。税理士・社会保険労務士との連携が必須です。

④ 物件移転のコスト

個人保有の物件を法人に移す際は「売買」形式となり、譲渡所得税・不動産取得税・登記費用が発生します。すでに保有している物件の法人への移転は、コスト計算が必要です。

法人化のタイミング判断

法人化を検討すべき目安

  • 不動産所得が年間500万円以上になった
  • 個人の課税所得が900万円超になった
  • 家族に収入を分散したい
  • 今後も物件を2〜3件以上増やす予定がある
  • 相続対策として資産を法人で管理したい

法人化を急がなくて良いケース

  • 不動産所得が年間300万円以下
  • 物件拡大の予定がない
  • 法人維持コストが節税メリットを上回る

法人設立の手順

STEP1:設立形態の選択

形態設立費用特徴
合同会社(LLC)約6〜10万円安価、定款自由度高い
株式会社約20〜25万円信頼性高い、金融機関の評価も高い

不動産投資目的の法人は、コストが低く設立が簡単な合同会社が選ばれることが多いです。

STEP2:定款作成・登記申請

  • 商号(会社名)の決定
  • 事業目的(「不動産の賃貸・管理・売買」等)の記載
  • 資本金(1円以上、100万円程度が目安)の設定
  • 公証人認証(株式会社の場合)
  • 法務局への登記申請

STEP3:税務署・自治体への届出

  • 法人設立届出書
  • 青色申告承認申請書
  • 給与支払事務所等の開設届出書

STEP4:銀行口座開設・物件の取得

法人名義の銀行口座を開設し、法人として物件の取得・融資申込みを進めます。

個人 vs 法人:選択のチェックシート

チェック項目個人向き法人向き
不動産所得〜300万円500万円超
課税所得(給与含む)〜700万円900万円超
将来の物件数1〜2件3件以上
家族への収入分散不要必要
相続対策当面不要必要

税理士への相談を早期に

法人化の効果は個別の収入・資産状況・家族構成によって大きく異なります。「法人化した方がいいですか?」という問いに対して、正確な節税シミュレーションは税理士でないとできません

不動産投資に強い税理士を選ぶポイント:

  1. 不動産オーナーの顧問実績が多い
  2. 法人設立・個人保有の比較シミュレーションを提示してくれる
  3. 融資・相続まで視野に入れたアドバイスができる

まとめ

観点個人法人
税率最高55%最高33%
経費範囲限定的広い
設立・維持コスト不要年40〜100万円
融資の通りやすさ個人の信用力初年度は難しい
向いている人物件1〜2件・収入少ない物件3件以上・高収入

法人化は「節税の魔法」ではなく、収益規模とコストのバランスを計算した上での戦略的判断です。焦らず、専門家のアドバイスを受けながら最適なタイミングで実行しましょう。

次に読むべきページ

この記事で要点を押さえたあと、テーマ別の解説・ランキング・2社比較へ進むと、判断材料を順番にそろえられます。

関連会社

関連サービス

JPリターンズ

マンション投資を中心に、無料相談から物件提案まで一気通貫でサポートしてくれる会社です。初めての方でも相談の流れがわかりやすいと評価されています。

サービス種別: マンション投資

関連サービス

RENOSY

知名度が高く、マンション投資を中心に幅広い読者が比較候補に挙げやすい会社です。口コミや評判を調べながら検討する方に馴染みやすいブランドです。

サービス種別: マンション投資

関連記事

Related Article

青色申告ガイド|不動産投資で65万円控除を使う条件

不動産所得の青色申告、10万・55万・65万円控除の要件、電子申告・複式簿記、承認申請の流れを2026年向けに解説。

記事を読む

Related Article

不動産所得の確定申告ガイド|サラリーマン投資家の手順

賃貸マンションの不動産所得、確定申告の要否、必要書類、e-Taxの流れを2026年向けに解説します。

記事を読む

Related Article

不動産投資の税理士の選び方2026|依頼目安・費用・タイミング

不動産投資で税理士を選ぶタイミング、依頼内容、費用目安、青色申告との関係を2026年版で解説。

記事を読む

執筆: Estate Serenity Nova Editorial Team編集部プロフィール) / 更新: 2026-06-08 / 編集方針