不動産売却

マンション売却の税金シミュレーション|3,000万円特別控除・譲渡税の計算方法

マンション売却時にかかる税金(譲渡所得税・住民税)の計算方法と、3,000万円特別控除・10年超軽減税率・損益通算の活用方法をシミュレーションで解説します。

Estate Serenity Nova Editorial Team2026-06-13更新 2026-06-13

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マンション売却を検討するとき、「いくら税金がかかるのか」を事前に計算しておくことは非常に重要です。税金の計算次第で手取り額が数百万円変わることもあります

本記事では、マンション売却の税金計算手順・各種特例(3,000万円控除・10年超軽減等)の使い方をシミュレーションで詳しく解説します。

マンション売却でかかる税金の全体像

税金の種類税率・内容
所得税売却益(譲渡所得)の15〜30%(保有年数による)
住民税売却益の5〜9%(保有年数による)
復興特別所得税所得税額の2.1%
印紙税売買契約書に貼付(売却価格による)

譲渡所得(売却益)の計算方法

譲渡所得 = 売却価格 - 取得費 - 譲渡費用

取得費: 購入代金 + 購入時の諸費用(登記費用・仲介手数料等)
        - 減価償却費(建物部分)

譲渡費用: 売却仲介手数料 + 解体費用 + 印紙税等

※ 取得費が不明な場合: 売却価格の5%(概算取得費)を使用可能

減価償却費の計算(建物部分)

建物は時間とともに価値が下がる(減価償却)とみなされます。売却時の取得費から、保有中に経過した減価償却費を差し引く必要があります。

減価償却費 = 建物購入価格 × 0.9 × 償却率 × 経過年数

マンション(鉄筋コンクリート造)の場合:
  耐用年数: 47年
  償却率: 0.022

例: 建物価格2,000万円・保有15年の場合
  減価償却費 = 2,000万円 × 0.9 × 0.022 × 15年 = 594万円

税率は「保有年数」で大きく変わる

保有期間所得税住民税復興税込み合計
5年以下(短期)30%9%39.63%
5年超(長期)15%5%20.315%

5年を超えると税率が約半分になります。売却タイミングの調整だけで大きな節税になります。

「5年」は売却年の1月1日時点で判定

長期・短期の区分は、売却した年の1月1日時点での保有年数で判定します。2020年6月購入→2026年2月売却の場合、1月1日時点で5年6ヶ月のため「長期」となります。

居住用不動産の3,000万円特別控除

マイホーム(居住用財産)の売却には3,000万円の特別控除が適用できます。これが最も強力な節税特例です。

適用後の計算:
  譲渡所得 = 売却価格 - 取得費 - 譲渡費用 - 3,000万円

条件:
  ✅ 売主が実際に住んでいた(または住まなくなってから3年以内)
  ✅ 投資用物件には適用不可
  ✅ 売却した年の2年前以降に同じ特例を使っていない
  ✅ 夫婦・親族への売却は不可

シミュレーション①:3,000万円控除で税額がゼロに

【ケース】 2,000万円で購入→4,000万円で売却(10年保有・居住用)

売却価格: 4,000万円
取得費(購入代金+諸費用+減価償却調整): 1,800万円
譲渡費用(仲介手数料等): 130万円
特別控除前の譲渡所得: 4,000万円 - 1,800万円 - 130万円 = 2,070万円
3,000万円特別控除後: 2,070万円 - 3,000万円 = ▲930万円(ゼロ)

税額: 0円

シミュレーション②:控除を超えた場合の税額

【ケース】 2,500万円で購入→8,000万円で売却(12年保有・居住用)

売却価格: 8,000万円
取得費: 2,200万円
譲渡費用: 256万円
控除前の譲渡所得: 8,000万円 - 2,200万円 - 256万円 = 5,544万円
3,000万円控除後: 5,544万円 - 3,000万円 = 2,544万円

税額(長期・20.315%): 2,544万円 × 20.315% ≒ 517万円

10年超所有の軽減税率特例

居住用財産を10年超保有している場合、3,000万円控除後の残額に対してさらに軽減税率が適用されます。

10年超保有の税率(3,000万円控除後の残額):
  6,000万円以下の部分: 所得税10%+住民税4%+復興税 = 14.21%
  6,000万円超の部分: 通常の長期譲渡税率(20.315%)

この特例は3,000万円特別控除と「併用可能」

シミュレーション③:10年超特例の効果

【ケース】 3,000万円控除後の残額が3,000万円(10年超保有)

通常長期税率適用: 3,000万円 × 20.315% ≒ 609万円
10年超軽減税率適用: 3,000万円 × 14.21% ≒ 426万円

差額: 183万円の節税

売却損が出た場合の損益通算

居住用財産を売って損失(譲渡損失)が出た場合、給与所得・事業所得等と損益通算できる特例(居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除)があります。

条件(主なもの):
  ✅ 売却した居住用財産に住宅ローンが残っていたこと
  ✅ 新たな居住用財産を取得(または取得予定)
  ✅ 取得した物件に住宅ローンがあること
  ✅ 売却年の1月1日時点で5年超保有

  最長4年間、損失を繰り越して給与所得等と通算可能

印紙税の早見表

売却価格印紙税額
500万円超1,000万円以下5,000円
1,000万円超5,000万円以下1万円
5,000万円超1億円以下3万円
1億円超5億円以下6万円

税金シミュレーションのまとめ

ケース節税のカギ
居住用で利益が出た3,000万円特別控除を使う
居住用で10年超保有3,000万円控除+軽減税率の併用
売却損が出た損益通算・繰越控除を活用
投資用物件(5年超)長期譲渡(20.315%)で申告
5年以内の売却税率39.63%なので要注意

マンション売却の税金計算は複雑です。必ず税理士に相談して、特例の適用要件と税額を事前に把握してから売却のタイミングを決めましょう。

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執筆: Estate Serenity Nova Editorial Team編集部プロフィール) / 更新: 2026-06-13 / 編集方針