静岡県は東京と大阪・名古屋の中間に位置し、製造業(トヨタ・ヤマハ・スズキ・ホンダ)の一大拠点として安定した経済基盤を持っています。政令指定都市の静岡市(人口約69万人)と浜松市(人口約78万人)を中心に、製造業従事者・大学生・転勤族の賃貸需要が安定しています。
本記事では、静岡市・浜松市を中心に、静岡県での不動産投資を検討する方のための情報を整理します。
静岡県の基本データ
| 項目 | データ(2026年時点) |
|---|---|
| 県内人口 | 約350万人 |
| 静岡市人口 | 約69万人 |
| 浜松市人口 | 約78万人 |
| 主要産業 | 製造業(輸送機器・食品・楽器) |
| 主要企業 | トヨタ系・ヤマハ・スズキ・本田技研等 |
| 大学・専門学校 | 静岡大学・浜松医科大学等 |
| 新幹線 | 静岡駅・浜松駅(のぞみは停車せず) |
静岡市のエリア特性
① 静岡駅周辺(葵区)
静岡市の中心部。東海道新幹線・JR東海道線・しずてつ静岡清水線が利用可能。
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| 家賃相場(1K) | 4〜7万円 |
| 物件価格相場(1K) | 700〜1,600万円 |
| 表面利回り目安 | 6〜9% |
| 主要入居者 | 会社員・学生・転勤族 |
| 特徴 | 新幹線利用可・商業施設充実 |
② 清水区
富士山・海に囲まれた港町。静岡市に編入された旧清水市エリアで、製造業・港湾関係の就労者需要が安定しています。
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| 家賃相場(1K) | 3.5〜6万円 |
| 表面利回り目安 | 7〜11% |
| 主要入居者 | 工場勤務者・家族世帯 |
浜松市のエリア特性
① 浜松駅周辺(中区)
浜松市の玄関口で、スズキ・ヤマハ・ホンダの本社・工場が集積するエリア。外国人技術者・転勤族の需要が高い。
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| 家賃相場(1K) | 4.5〜7万円 |
| 物件価格相場(1K) | 800〜1,800万円 |
| 表面利回り目安 | 6〜9% |
| 主要入居者 | 製造業従事者・外国人・学生 |
| 特徴 | ものづくりの街・外国人居住者多い |
浜松市の外国人居住者
浜松市はブラジル系日系人をはじめ、多くの外国人技術者・労働者が居住しています。外国人向けの賃貸管理が得意な管理会社を選ぶことが重要です。
② 浜北区・東区(工場隣接)
スズキ・ヤマハの工場に近いエリアで、工場勤務者・単身赴任者の需要があります。
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| 家賃相場(1K) | 3.5〜5.5万円 |
| 表面利回り目安 | 8〜12% |
| 主要入居者 | 工場勤務者・単身者 |
静岡の賃貸需要を支える要因
1. 製造業の安定雇用
静岡県は全国有数の製造業集積地です。トヨタ系・ヤマハ・スズキ・ホンダなどの大企業が工場を持ち、転勤者・工場勤務者の住宅需要が年間を通じて安定しています。
2. 東海道新幹線の利便性
静岡市・浜松市は東海道新幹線(こだま・ひかり)の停車駅で、名古屋・東京へのアクセスが良好です。長距離通勤・出張族の拠点として選ばれるケースもあります。
3. 大学・専門学校の需要
静岡大学(静岡・浜松の2キャンパス)・浜松医科大学・静岡文化芸術大学など複数の大学が立地し、学生需要が毎年発生します。
4. 観光・リゾート
富士山・伊豆・浜名湖などの観光地が近く、観光客向けの民泊・短期賃貸の需要もある地域です(ただし、通常の賃貸投資とは別)。
利回りシミュレーション
静岡市・中古ワンルーム(例)
物件価格: 900万円(1K・築15年・静岡駅徒歩10分)
想定家賃: 6万円/月(年72万円)
表面利回り: 8.0%
年間経費:
管理委託費: 43,200円(家賃の6%)
修繕積立: 60,000円(5,000円/月)
固定資産税: 60,000円
火災保険: 20,000円
空室損失: 60,000円(家賃1ヶ月分)
計: 243,200円
実質利回り: (720,000 - 243,200) ÷ 9,000,000 ≒ 5.3%
浜松市・製造業関連エリア(例)
物件価格: 1,200万円(1LDK・築10年・浜松駅バス20分)
想定家賃: 7.5万円/月(年90万円)
表面利回り: 7.5%
実質利回り: 約4.5〜5.0%
静岡投資のリスク
リスク① 人口減少
静岡県全体の人口は減少傾向にあります。主要都市(静岡市・浜松市)は比較的安定していますが、郊外・中山間地域は人口流出が続いています。投資エリアは市街地中心部・企業集積エリアに絞ることが重要です。
リスク② 東海地震リスク
静岡県は南海トラフ巨大地震の発生可能性が指摘されているエリアです。
| チェックポイント | 内容 |
|---|---|
| 耐震基準 | 1981年以降(新耐震)必須 |
| 津波リスク | 沿岸部はハザードマップを確認 |
| 地盤の強さ | 液状化リスクエリアを避ける |
| 地震保険 | 加入を推奨 |
リスク③ のぞみ非停車
静岡・浜松は東海道新幹線の「のぞみ」が停車しないため、東京・大阪へのアクセスに時間がかかります(こだま・ひかりは停車)。「新幹線が使える」というメリットを活かしたい場合でも、のぞみ非停車の点は把握しておく必要があります。
リスク④ 工場・企業依存のリスク
製造業の雇用に依存した需要は、工場の生産縮小・閉鎖・海外移転が起きると急減するリスクがあります。1社・1工場に依存したエリアへの集中投資は避けましょう。
静岡での物件選びのポイント
優先条件
- 静岡市・浜松市の市街地中心部または企業集積エリア
- 新耐震基準(1981年以降)
- 津波ハザードマップで安全なエリア(沿岸部を避ける)
- 大学・企業からの距離が近い
- 管理状態の良い物件
避けるべき物件
- 沿岸部の津波リスクエリア
- 工場1社に依存した単一需要エリア
- 旧耐震基準(1981年以前)
- 人口流出が激しい郊外・農村部
静岡での投資に向いている人
| 投資家タイプ | 静岡が合う理由 |
|---|---|
| 首都圏は高すぎる | 1,000万円以下から取得可能 |
| 製造業・工場知識がある | 産業動向を把握しやすい |
| 利回りを重視する | 表面7〜10%も可能 |
| 東海地区に縁がある | 地元知識を活かせる |
まとめ
静岡市・浜松市は、製造業の安定雇用・大学需要・交通アクセスを背景に、賃貸需要が安定した地方都市投資の選択肢として有力です。東海地震リスクへの対策(耐震・ハザードマップ確認)を怠らず、市街地中心部・企業集積エリアに絞った投資が成功の鍵です。
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